通常のガラスとアクリルガラス。違いやそれぞれのメリットを紹介!
外の景色を見るためにあるガラス。建物に至ってはガラスが使われていない建物はごく稀です。それほどまでにガラスは私たちの生活と密接な関係にあります。
ガラスの種類といってもたくさんありますので、すべてを細かくご紹介するのは難しいです。今回はそんなガラスの中でも「アクリルガラス」にスポットを当ててご紹介していきます。
ガラスとアクリルガラスの違いや、アクリルガラスに似たガラスについて。またアクリルガラス以外のガラスの種類についてもいくつかご紹介させていただいてます。
このコラムを読めば、アクリルガラスについてはもちろん、ガラスについての知識もつくはずです。ガラスに対して詳しくなり、適材適所なガラス選びをしていきましょう。
目次
ガラスの特徴とメリット・デメリット
まず最初に、ガラスというのはどのようなものなのか。というところから説明いたします。ガラスのことを知れば、アクリルガラスについてもより興味が湧き、知識も深まっていくでしょう。ガラスとは
ガラスの生い立ちは古く、古代の頃から黒曜石として狩猟などで役に立っていました。そんなガラスは、電気を通さない素材であり、酸化して錆びるということもありません。そういった意味では、他の材質とは違う特徴がたくさんあります。そんなガラスの特徴について、メリットとデメリットの点を見ながら説明していきます。
ここがすごい!ガラスのメリット
ガラスのメリットはなんといっても、無色透明なので、外や中の景色がしっかり見えるところでしょう。また種類によっては、水槽などにも使われており、ガラスがなければ見られない光景も見ることができます。
またガラスは高温の熱を与えると変形する性質があり、加工がしやすいです。この変形する性質のおかげで、ガラス細工というものが生まれました。また加工の点では着色などのも可能です。
ステンドグラスが代表的でガラスの着色を使って芸術を楽しんでいた時代もあったほど、生活に欠かせない存在になっています。
ガラスのデメリット
ガラスは衝撃に弱いです。落としたりなどの衝撃を与えるだけで、割れてしまいます。またガラスの破片はとても鋭利です。扱いかたを間違えてしまうと、ケガをしてしまいます。ガラスを取り扱うときは丁寧な扱いが必要です。
アクリルガラスの特徴とメリット・デメリット
アクリルガラスとガラスは名前こそ似ていますが、実際は違う点が多いです。そんなアクリルガラスについてご紹介していきます。
アクリルガラスとは
まず最初にアクリルについて説明します。アクリルとはアクリル樹脂を使った製品です。ガラスとは違う性質の素材からできており、無色透明の色は似ているのですがそれ以外は違いが多いです。
アクリルガラスはこのアクリル樹脂で生成されたガラスになります。見た目や質感はガラスに近いのですが、性質はガラスとは全く異なるのです。
アクリルガラスのメリットとは
アクリルガラスはアクリル樹脂でできていますので、アクリルの特徴を引き継いだガラスになります。そしてアクリルのメリットは以下の部分があります。
- ガラスと比べると非常に軽い
- 耐久性が強く簡単に割れたりしない
- ガラスよりも透明度が高い
- 熱処理や接着の加工がしやすい
アクリル自身はプラスチックの一種になります。プラスチックのような特徴と、ガラスならではの特徴の両方を兼ね備えたのがアクリルガラスなのです。
アクリルガラスのデメリットとは
プラスチックのように硬く、ガラスのように透明なアクリルガラスですが、当然デメリットもあります。
- 割れにくいが、とてもキズがつきやすい
- 静電気を帯びるため、ホコリがつきやすい
- 耐熱温度が約80℃とガラスに比べ熱に弱い
丈夫だけどキズがつきやすく、ホコリもつきやすい。また耐熱温度もそこまで高くないので、ガラスより透明度は高いのですが、窓には向いていない性質になっています。
アクリルガラスによく似たポリカーボネートとは?
アクリルに似た存在でポリカーボネートという素材があります。このポリカーボネートもプラスチックの一種になるので、おおまかな性質はアクリルガラスとよく似ています。ただいうなれば兄弟のような関係で、細かい特徴はそれぞれ異なります。ここではポリカーボネートについての特徴やアクリルガラスとの違いについて説明していきます。
ポリカーボネートとは
ポリカーボネートはポリカーボネート樹脂と呼ばれる素材から作られています。そんなポリカーボネートの特徴は以下の通りです。
- プラスチックの種類の中で一番衝撃に強い
- ガラスと同じくらいの透明度
- 吸水性は低く、水をはじく
- 自己消化性という火に強い性質を持つ
- 気候の変化に強い
- 加工は難しく、変形しにくい
- キズがつきやすい
- アルカリ性に弱い
耐久性がとても強く、ガラスと同じくらいの透明度というのがポリカ―ボネートのメリットです。またキズつきやすく、変形しづらい。また界面活性剤に弱くひび割れや変形してしまうのがデメリットです。
アクリルガラスとポリカーボネートの違い
アクリルガラスは、ポリカーボネートよりも加工がしやすく透明度が高いのが特徴です。そしてポリカーボネートはアクリルガラスより衝撃や気候、火への耐性がとても高いです。
透き通るような透明度を求められる場合には、アクリルガラスが使われます。またある程度の透明度が必要で、絶対的な耐久性が欲しいというところにポリカーボネートが使われています。主にカメラのレンズ部分に使われているのがポリカーボネートです。
アクリルガラスはさまざまな場所で活躍しています
アクリルガラスの透明度と加工のしやすさ。そして低い温度への耐性を考えて、水族館の水槽などに使われています。
その他にはボールペンやコップといった日用品からテールランプなどの照明器具。他にも携帯電話や浴槽やトイレなどの水回り関係にも使われています。アクリルガラスは私たちの生活のいたるところで活用されています。
ガラスは多種多様。アクリルガラス以外のものについて
ここまではアクリルガラスを中心に説明していましたが、ガラスという素材にはたくさんの種類があります。ここからはそんなガラスの種類と簡単な特徴についてご紹介していきます。
●フロートガラス
一般的な1枚ガラスをフロートガラスといいます。窓などに使われています。
●網入りガラス
ガラスの中にワイヤーを網状に入れ、ガラスの強度を上げます。ガラスが割れたとき、飛び散りにくくなる性質があります。ぶつかりやすい場所の窓などに使われます。
●型板ガラス
ガラスの奥が見えにくくなるように加工してあるガラスです。片面がデコボコしていて反対面はツルツルな触感です。お風呂や玄関などに使われます。
●強化ガラス
厚みのあるガラスです。厚みがある分強度も上がっています。一般的にガラステーブルに使われているガラスが強化ガラスになります。
●複層ガラス
2枚のガラスを合わせているのですが、ガラスの間にわずかな隙間があります。ガラスの強度が上がるだけでなく、断熱効果と結露を防止する高価もあります。窓ガラスに特化したガラスです。
●合わせガラス
複数のガラスを貼り合わせています。またガラスとガラスの間に特殊なフィルムをはさんでおり、強度が高く、割れたときガラスが散らずヒビが入るような状態になります。車のフロントガラスや防犯用のガラスに使われます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ガラスにはたくさんの種類があり、それぞれ特徴も違います。その特徴を活かして、私たちの生活で適材適所に設置されています。
そんなガラスも耐久性に優れていても、いつかは割れたり破損したりしてしまいます。またガラスの種類によっては、拭いてもとれないような汚れが残ってしまうこともあります。そういった場合はガラス自体の寿命がきていることになります。
ガラスに寿命が来てしまったならば、ガラス業者を呼んでガラスの交換をしてもらいましょう。ガラス業者はガラスに関しての知識が豊富なプロです。交換するガラス部分にはどんな種類のガラスが相性がよいのか相談してみるのもよいかもしれませんね。
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