窓ガラスの熱割れってなぜ起きるの?原理や割れ方、保険について解説
窓ガラスが急に割れたら、熱割れが原因かもしれません。窓ガラスの熱割れとは、外気と部屋の温度差が原因となったり、網入りガラスやサッシと窓ガラスの温度差が原因となったりしてガラスが割れてしまうことです。
熱割れを起こした窓ガラスは、ガラスの端からひびが入ります。このコラムでは、熱割れが起こる原因から熱割れしやすいガラスの特徴、熱割れ予防法をご紹介しています。ガラスが原因不明で割れたときには、ぜひ参考にしてみてください。
目次
窓ガラスが熱割れを起こしやすいのは冬の時期!?
窓ガラスは熱の影響を受けやすく、知らないうちにひびが入っていたり、割れていたりする場合、熱割れが発生しているかもしれません。はじめに、熱割れの原理や見分け方、割れた後の対処法についてご紹介します。
熱割れが起きる原理
ガラスは熱によって膨張する特徴があります。しかし、アルミなど金属素材を扱ったサッシに隠れたガラスの端は熱が届きづらく、かつサッシで固定されているため膨張しません。膨張した部分に対して、サッシで隠れた部分は冷えており膨張もしないため、力の差ができてしまいガラスにひびが入ってしまうのです。
特に冬場など空気が冷えた時期の朝に、熱割れが起こりやすいとされています。朝日が窓ガラスに直接当たって膨張する部分と、夜から冷えたままになっているサッシの部分との温度差によって割れが発生することがあるのです。
窓ガラスが熱割れかどうかの見分け方
窓ガラスが熱割れによって割れたのか、衝撃によって割れたのか見分ける方法があります。熱割れの場合には、ガラスの端からひびが入ります。端の部分から直角に1~2本のひびが伸びていくのが特徴です。
衝撃によって割れた場合は、衝撃を受けた場所から放射線状に複数のひびが広がっていきます。ガラスに物がぶつかったり、空き巣がバールなどで叩き割ろうとしたりしたときには放射線状にクモの巣のよう形状になるので、ご自宅のガラスはどのように割れているのか観察してみてください。
窓ガラスの交換費用はいくら?
窓ガラスの割れやひびを放置していると割れが広がってケガをしてしまうおそれがあります。また、空き巣などに侵入されるおそれもあるため、はやめに交換をしましょう。
交換を業者に依頼する場合には、通常の透明なガラスであるフロートガラスなら2万円~3万円ほどが費用相場となります。ガラスは大きいほど高価であるため、大きな窓ガラスを設置している場合には、費用が高くなりますので業者に確認してみてください。
窓ガラスの熱割れは保険の対象になることも!
火災保険に加入している場合には、窓ガラスの割れが保険の対象となる場合があります。支払い要件となる「不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)」は、台風などの突風による割れや、空き巣などに窓を割られたときに適応されます。
熱割れもこの「不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)」に含まれ、保険の適応となることがあります。このときの保険は免責額が定められていることがあるのでご注意ください。
免責額とは自己負担額のことです。たとえば修理費用が3万円で、免責額は2万円で契約した場合、1万円を保険会社が負担し、2万円は自己負担となります。2万円以下の費用だったときには保険を受け取ることはできません。
しかし火災保険のなかには、熱割れは補償の対象外であると契約書に記してある場合があります。このような記載があるときには熱割れは保険が適応されませんので、契約内容をよくご確認ください。
保険の対象にならず、できるだけ安く修理をしたいときには、複数の業者に見積りをとってもらいましょう。見積りによって費用相場を知ることができ、よりよい業者と出会えるかもしれません。ガラス修理の業者をお探しでしたら、弊社にご相談ください。適切な業者をご紹介します。
窓ガラスの熱割れを起こしやすいガラスの種類と状態
熱割れが起きやすいガラスの種類や、ガラスの状態があります。ガラスの交換の際には、これらのことに気をつけると、再び熱割れを起こすことを防ぐことができますよ。
熱割れを起こしやすいガラスの種類は3つ
熱の影響を受けやすく、熱割れが起こりやすいとされるガラスの種類は3つあります。それぞれの特徴を交えてご紹介しますので、参考にしてみてください。
〇網入り・線入りガラス
網入り・線入りガラスとは、ガラスのなかに金網が入れられたガラスです。万が一割れたとしても金網があることで飛散しにくくなっています。防火性があり、火災が起きたときには燃え広がるのを防ぐ効果があることから、建築基準法や消防法により設置が定められていることもあります。
しかし、この金網が熱の影響を受けやすく、金網に接触しているガラスが膨張しやすいため、通常のガラスよりも熱割れが起きやすいという特徴があります。
〇熱線吸収・熱線反射ガラス
主に高層ビルで使用されている熱線吸収ガラスや熱線反射ガラスは、ガラスの表面に金属成分を吹き付け、熱を建物の内部に入らないようにしています。そのため、直射日光を受けて外気に触れている部分と、冷房をきかせている建物の内部では大きな温度差が生まれることにより、熱割れが起きやすくなるのです。
〇厚みのあるガラス
窓ガラスによく使われているフロートガラスは、ガラスの厚みが強度に関わります。一般的に厚みがあるほうが衝撃などに強く、割れにくいとされています。しかし、熱割れの場合は異なります。厚みのあるガラスは内部に温度差ができやすいことから、熱割れが起きやすくなってしまうのです。
どんな状態だと熱割れを起こしやすい?
割れやすいガラスの種類でなくても、窓ガラスのおかれている状態によっては熱割れを起こしやすくなってしまいます。熱割れが起きやすい状態について見ていきましょう。
〇ガラスフィルムやシートが貼ってある
ガラスに機能性をプラスさせるため、遮熱性や断熱性のあるフィルムやシートを貼ることがありますが、このシートも熱割れが起きる原因となります。フィルムを貼ることでガラスに熱がこもりやすくなってしまい、温度差による熱割れが起こる危険があるのです。
〇空調が直接当たる
窓ガラスに空調が直接当たるとガラスに温度差が生まれやすくなり、熱割れが起こることがあります。ガラスに直接当たらないようにエアコンの風向きを変えるなど工夫してください。
〇カーテンやブラインドが近い
カーテンやブラインドが窓に張り付いていると、温度差によって熱割れが起きやすくなります。とくに、黒などの光を吸収する色のカーテンの場合には熱を吸収しやすくなり、熱割れが起こるおそれがあります。カーテンが張り付いた状態にならないように気を付けましょう。
熱割れ以外にも窓ガラスが割れる原因はある
熱割れ以外にも、窓ガラスが割れる原因として一番多いのは、物がぶつかった衝撃で割れることではないでしょうか。強風により飛来物がぶつかるほか、鳥が勢いよくぶつかってくることもあり得ます。何かがぶつかって割れやひびが入った場合には、放射線状に割れるのが特徴です。
また、ガラスの劣化が原因で割れることがあります。ガラスは長期間の使用により、紫外線を受けて化学変化を起こし、日焼けを起こして徐々に劣化していきます。さらに長い間外気に触れていることで、毎日チリや砂などのわずかな傷によっても、もろくなってしまうことがあるのです。
ガラスは、割れるまで半永久的に使えるというイメージがありますが、割れてしまってからではケガのリスクや掃除の手間などがあります。割れるまで放置するのは大変危険ですので、小さなヒビなどガラスに傷ができていたら、交換することをおすすめします。
ガラス交換の際、どのガラスを選べばいいかなど迷うことがありましたら、ガラス業者にプロの意見を聞いてみるとよいでしょう。弊社では、ガラス交換でお困りの方へご希望にそった業者をご紹介しております。ガラスの交換をお考えでしたら、まずはご相談ください。
窓ガラスの熱割れを予防する方法
窓ガラスの熱割れは、思わぬことで起きてしまうことをご紹介しました。毎日の生活の何気ないことでも熱割れを予防することができるため、実践してみてはいかがでしょうか。
家具を窓から離す
先ほど、カーテンやブラインドが窓に張り付いてしまうことが熱割れの原因とご紹介しました。カーテンやブラインドが張り付くのは、家具の配置が原因かもしれません。もしも窓の付近に家具を置いている場合は、窓との間に数センチほどすきまを空けておきましょう。
サーキュレーターの設置
空調が窓に直接当たらないように風向きを変更することは効果的ですが、エアコンの設置場所によっては不十分である場合があります。そんなときには、サーキュレーターを使い、空調をガラスに直接当てずに部屋中にいきわたらせるようにしましょう。
熱割れしにくいガラスに交換
ガラスに金網の入った網入り・線入りガラスはどうしても熱の影響を受けやすいです。とくに建築基準法や消防法で設置が定められているわけでないのなら、熱に強い耐熱強化ガラスに交換することをおすすめします。耐熱強化ガラスは、通常のフロートガラスより衝撃に強く、熱にも強いため熱割れが起こりにくいです。
熱割れは窓の設置場所の問題もあり、繰り返す傾向があります。熱割れが防止できる耐熱強化ガラスへの交換も効果的です。もし、窓ガラスの交換を考えている場合には、弊社にご相談ください。お近くのガラス業者をご紹介することができます。現地でのお見積りも可能ですので、まずはご連絡ください。
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